被害イメージ 「あなたの町で、大きな地震が発生!」

(5)早期帰宅の抑制

 千葉県内からは、通勤や通学で東京都方面に通う人が大勢います。また、県内の職場や学校へ通う方、さらに買い物などで外出している方も多数います。これらの方々の大半は、鉄道で移動しているため、地震発生後に鉄道が運行を停止した場合、自宅に帰ることができなくなることが予想されます。

 県の被害想定結果では、地震時に千葉県内で帰宅困難者となる人は、平日12時の発災ケースで約74万人と予測されています。なお、内閣府調査によれば、東日本大震災時の千葉県の当日帰宅困難者は約52万人(10歳代以下を含まない)であり、首都直下地震発生時には帰宅困難者はより増加するであろうことが考えられます。
 また、千葉県民の多くの方が県外に通勤、通学をしていますが、県外で帰宅困難者となる千葉県民は、現在地が東京都で約65万人、埼玉県で約3.6万人、神奈川県で約3.6万人、その他地域で約2万人と想定されています。

 もしも外出中に地震が発生した場合、早く自宅に帰ろうと駅に向かったり、避難する場所を求めて大勢の人が集中すると大混雑し、転倒や群集なだれなどによりケガをすることが考えられます。
 慌てて駅に行っても、電車は動いていないこともあります。すぐに帰宅しようとせず、慌てず、まずは身の安全を確保した後、しっかり情報収集をする心構えが必要です。

東日本大震災発災当日の東京における徒歩帰宅者の様子
((株)三菱総合研究所提供)