身近でできる防災対策

【自宅編】家庭やご近所で備えること


 災害時の人命救助は、時間の経過とともに困難になります。災害発生から72 時間が経過すると、生存率は急激に下がり、そのうち生存率の高い時間帯(ゴールデンタイム)は24 時間といわれています。

 災害発生直後、いかに迅速に救助活動が行われるかが重要ですが、道路の寸断や火災などにより、災害発生直後は救助隊が被災地域には容易に近づけないケースも多く、消防・自衛隊・警察など公的機関による救助(公助)の緊急対応には限界があります。
 1995年の阪神・淡路大震災では、家屋の倒壊などによって生き埋めになったり、閉じ込められた人のうち、公助によって助けられた人は少なく、およそ98%は自力または家族、そして隣人などの地域住民によって救出されたのです。

 災害による被害を最小限にするためには、公助や「自分の命は自分で守る」という「自助」に加えて「自分たちの地域は自分たちで守る」という「共助」の精神と取り組みが大変重要です。
 互いに声をかけあって避難したり、自主防災組織に加入したり、被災者の救出や救護の手助けを行うなど、私たち一人ひとりが、ともに助け合うために自分ができることは何かを考え、行動することが、自分自身とまわりの人たちを助けることにつながります。