被災ストーリー

【学校/平日の朝/子ども】編

 すると、見に来た先生はすぐに校長先生も連れて戻ってきて、「これは「液状化」だね」と言いながら、全校生徒をその場所から遠ざけるように、並び方を変えるよう呼びかけ始めた。
 そんなに大ごとだとは思ってなかったので、友達とびっくりしていた。先生に聞いてみてよかった。
 結局、「この学校はまだ新しいし、校舎の中が安全でしょう」ということで、注意しながら学校の中に戻ることになった。
 教室で、クラスごとに出席を取っていると、いない人もいた。先生が「今日、高橋君は学校にいた?」「まだ来てませんでした。」と聞いて確認している。
 そうしていると、だんだん学校に、知らない人もやってきた。最初は、お父さんみたいに仕事の服装をしている人たちが多かったけど、だんだん、学校の近くに住んでいるような人たちがたくさんやってきた。先生方は、その人たちを体育館に案内していた。
 僕らは、先生が皆さんを案内している間は、教室でおとなしく待っているように言われた。