突然、人が倒れた、出血している、手足が変形しているなど、どうしても冷静さを失いがち。しかし、落ち着いて傷病者の状態を観察して、次にどんな手当てをするか判断してください。
医師や救急車が到着するまでの間に、どんな対応ができたかが、病気やケガの経過に、ひいては命を救えるかどうかを左右するのです。
周囲の安全を確認し、傷病者の耳もとで「大丈夫ですか」または「もしもし」と声を呼びかけながら、肩をやさしくたたき、反応(意識)の有無を確かめる。
倒れた原因を聞き、症状を確認し、また、衣服のボタンやベルトをゆるめて、からだをできるだけ楽な状態にする。
精神的ショック、不安感をやわらげるには「もうすぐお医者さんがきますから」などと語りかけると効果的。
1.呼吸を確認する(傷病者のそばに座り、10秒以内で傷病者の胸や腹部の上がり下がりを見て、「普段どおりの呼吸」をしているか確認する)。
2.普段どおりの呼吸があれば横向きに寝かせて安静にする(右側を下に横向きにし、両ひざを軽く曲げ左ひざを前に出す。頭を後ろにそらせて気道を開き呼吸しやすくする。普段どおりの呼吸がない、もしくは判断に自信が持てない場合はただちに胸骨圧迫を開始する)。
患者をあお向けに寝かせ、あごを持ち上げながら頭を後ろにそらす。口の中に吐物がつまっている場合、指にハンカチなどを巻きつけぬぐうようにして除去する。
患者の鼻をつまみ、口を大きく開いて患者の口をおおい、息を吹き入れる。
吹き入れるリズムは、約1秒かけて、胸の動きをみて息が入ったか確認する。息が入っていれば胸がふくらむ。入っていないようならもう一度気道をしっかり確保しなおす。
※県内各消防本部で開催されている応急手当の講習会を受講されることをおすすめします。詳しくは各消防本部までお問い合わせください。
平らで下が固い場所にあお向けに寝かせ、救助者はその横わきに両膝立ちの姿勢をとる。
(1)胸部の下半分に片方の手のひらの手首に近い部分を当て、その上にもう一方の手のひらを重ね、肘を伸ばし、からだ全体の重みを使って、胸全体が約5cm沈むように、胸骨を押す。
(2)圧迫し終わったら身体を起こし、手の力をゆるめ胸が元の高さに戻るようにする。この動作を1分間に100~120回のリズムで繰り返す。
※県内各消防本部で開催されている応急手当の講習会を受講されることをおすすめします。詳しくは各消防本部までお問い合わせください。